綾波レイのそっくりさんは誰?クローンの正体とシンジへの想い

映画『シン・エヴァンゲリオン』新劇場版に登場する「綾波レイのそっくりさん」は、多くのファンの興味を引く謎のキャラクターです。彼女は一体何者なのでしょうか。本記事では、綾波レイのそっくりさんの正体と特徴について解説します。

綾波レイのそっくりさんは、劇中では黒いプラグスーツを着用していることから「黒レイ」とも呼ばれています。実はその正体は、ネルフによって作成された綾波レイのクローン「アヤナミレイ(仮称)」なのです。アヤナミレイ(仮称)はシリーズ内でNo.6の識別番号が割り当てられた、アヤナミタイプと呼ばれる一連のクローンの1体です。

綾波レイのそっくりさんは、劇中で重要な役割を果たします。その生い立ちと特徴、シンジとの関係性について詳しく見ていきましょう。

この記事のポイント

• そっくりさんの正体がアヤナミレイ(仮称)という綾波レイのクローンであること
• そっくりさんが第3新東京市から離れた第3村で生活していたこと
• そっくりさんが1週間に1回のLCL浸漬調整を必要としていたこと
• そっくりさんがシンジに好意を抱いていた設定であること

綾波レイのそっくりさんとは誰なのか

1. シン・エヴァンゲリオン劇場版に登場するそっくりさん
2. 黒いプラグスーツを着用したそっくりさん
3. 第3村でのそっくりさんの生活ぶり
4. そっくりさんの正体はアヤナミレイ(仮称)

そっくりさんは、アニメ『シン・エヴァンゲリオン』の新劇場版に登場するキャラクターです。そっくりさんは、本編のヒロインである綾波レイにそっくりな容姿をしているため、このような通称で呼ばれています。

そっくりさんの正体は、ネルフによって作られた綾波レイのクローン「アヤナミレイ(仮称)」であると考えられています。アヤナミレイ(仮称)は、劇中では黒いプラグスーツを着用していることから、白いプラグスーツを着用していた本編の綾波レイと区別するため、「黒レイ」あるいは「黒波」とも呼ばれています。

シン・エヴァンゲリオン劇場版に登場するそっくりさん

そっくりさんが初めて登場するのは、映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』の約1時間10分あたりからです。

この時のそっくりさんは、エヴァ初号機を奪取するためヴィレのAAAヴンダーをMark.09で急襲し、シンジをNERV本部へ連行する役割で登場しました。

Mark.09は人型のエヴァで、そっくりさんは黒いプラグスーツを着用しています。

その後、映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』では、第3新東京市から約320km離れた第3村での生活を送るそっくりさんの姿が描かれます。

第3村では「そっくりさん」と呼ばれ、約200人の村人との交流を深めていきました。

そっくりさんは村の住人宅で1週間にわたり生活し、畑仕事を手伝うなど日常的な暮らしを体験します。村人との交流を通して、そっくりさんは徐々に人間らしい感情や言葉を獲得していったのです。

黒いプラグスーツを着用したそっくりさん

前述の通り、そっくりさんは黒いプラグスーツを着用しています。これは白いプラグスーツを着ていた綾波レイとの視覚的な違いを表現するためと考えられています。

プラグスーツはエヴァンゲリオンのパイロットが着用する操縦用の服装です。そっくりさんもエヴァのパイロットとして、黒いプラグスーツを着用していたのです。

第3村でのそっくりさんの生活ぶり

『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』では、そっくりさんは第3村の鈴原家で約1週間にわたって生活します。

そっくりさんは鈴原家の赤ん坊である「ツバメ」の世話を毎日行いました。具体的には、ミルクの哺乳、オムツ交換、寝かしつけなどの育児を担当しました。また、鈴原家が経営する畑では、イネ、ダイコン、キュウリなどの作物の手入れや収穫の手伝いを行いました。こうした村での生活を通じ、そっくりさんは徐々に人間らしい感情や言葉を学んでいきました。

しかし、そっくりさんにはNERVによる定期的な「LCL浸漬調整」が必要で、第3村ではそれが受けられないため、村での生活が1週間以上長期化するにつれて、体調不良を訴えるようになりました。最終的には体内の器官が液状化し始め、存続不能な状態に陥ってしまいました。クローンであるそっくりさんにとって、調整は死活問題だったのです。

そっくりさんの正体はアヤナミレイ(仮称)

そっくりさんの正体は、ネルフによって作成された「アヤナミレイ(仮称)」という、綾波レイのクローン体の1つです。

アヤナミレイ(仮称)は、碇ユイの遺伝情報をもとに作られた「アヤナミタイプ」と呼ばれるシリーズのクローンの1体で、シリーズ内の識別番号は「No.6」が割り当てられています。

アヤナミタイプには、エヴァンゲリオンのパイロットとしての適正があることに加え、第3の少年であるシンジに好意を抱くという共通の性質がプログラムされています。そのため、そっくりさんもまたシンジへの想いを抱く描写がなされていました。

そっくりさんは、アヤナミタイプの初期生産ロットに属するクローンの1体であり、後のアドバンスド・アヤナミタイプとは異なる特性を持っていたと考えられています。

綾波レイのそっくりさんの特徴とは

1. そっくりさんもシンジに好意を持つ設定
2. そっくりさんは調整が必要な存在
3. そっくりさんのロングヘアーの理由
4. そっくりさんが抱えるツバメの人形の意味
5. そっくりさんの最期と再会のシーン
6. シンジから与えられた新しい名前
7. そっくりさんと綾波レイの違い
8. 綾波 レイ そっくり さん総括

そっくりさんもシンジに好意を持つ設定

そっくりさんは、アヤナミタイプのクローンとして、シンジに好意を抱くように設定されていました。

具体的には、シンジが第3村から逃亡した後、そっくりさんはシンジの居場所を探し出し、1人でネルフ施設跡の湖畔まで訪れます。そこでシンジの傍らに座り、さらにレーションパックを提供するなどして看病をしました。

また、シンジが行方不明になった際、そっくりさんは第3村のケンスケ邸を訪れ、シンジの消息を問い合わせています。これらの描写から、設定上、そっくりさんがシンジに対する好意を持っていることが伺えます。

このように、そっくりさんのシンジへの想いは、アヤナミタイプとしての設定上の必然であり、劇中でもその好意が具現化された行動が描かれていました。

そっくりさんは調整が必要な存在

そっくりさんを含むアヤナミタイプは、NERVによる定期的な生体調整が必要な存在として設計されていました。

その調整とは、専用のLCL槽に12時間以上浸かることで、体内のATフィールドを一定に保つというものでした。これを1週間に1回のペースで受ける必要がありました。

しかし、そっくりさんは第3村での生活が長期化したことで、この調整を全く受けられなくなりました。その結果、体内のATフィールドが崩壊し、臓器が液状化して機能不全に陥っていきました。

クローン体であるそっくりさんにとって、調整は生命維持に不可欠なものでした。調整が受けられないことが、そっくりさんの運命を左右する要因となったのです。

そっくりさんのロングヘアーの理由

『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』のラストシーンでは、そっくりさんがウエストまで届く長さのストレートロングヘアーとなって登場しました。

これは、破のラストでそっくりさんがエヴァ初号機に取り込まれてから、約14年が経過したことを表現しています。エヴァのコアに取り込まれたパイロットは、呪縛によって肉体の成長が止まりますが、髪の毛だけは伸び続けるのです。

そのため、約14年間初号機の中に取り込まれていたそっくりさんの髪は、伸び放題のロングヘアーとなっていたと考えられます。これによって、長期にわたる初号機内での生存が視覚的に示されたと言えます。

そっくりさんが抱えるツバメの人形の意味

補完シーンでのロングヘアーのそっくりさんが抱えていた赤ちゃん人形には「ツバメ」と書かれていました。

ツバメとは、そっくりさんが第3村で出会った鈴原トウジの息子の名前です。そっくりさんはこのツバメの世話をしていました。

人形がツバメを模したものであることから、これはそっくりさんと黒波の記憶が統合された証左を表していると考えられます。

黒波は第3村でツバメと触れ合った存在ですが、そっくりさん自身にはツバメとの記憶はありません。ロングヘアーのそっくりさんがツバメの人形を持っているのは、黒波の記憶が移行した結果なのです。

これによって、補完によるそっくりさんと黒波の記憶統合が、視覚的に表現されていると解釈できるでしょう。

そっくりさんの最期と再会のシーン

そっくりさんは、第3村で1週間以上調整を受けられなかったことで、遂には臓器の液状化により死を迎えます。その最期の場所はネルフ施設跡の湖畔でした。

しかし、人工進化研究所での補完によって、そっくりさんの記憶と体験は綾波レイのそれと統合されました。

その結果、補完空間でロングヘアーとなったそっくりさんの魂は、14年ぶりにシンジと再会を果たします。そこでそっくりさんは、シンジに別れを告げ、LCLに還元していきました。

このシーンは、統合されたそっくりさんと綾波レイが、シンジとの思い出を共有する最後の場面となったのです。それはそっくりさんにとって、悲しみと喜びが入り混じった幕切れとなったのでした。

シンジから与えられた新しい名前

そっくりさんは、第3村での生活を経て、村人から新しい名前を付けてほしいと言われます。

そこでそっくりさんは、第3村を後にする直前に、シンジに新しい名前を授けてほしいと頼みました。

シンジはその願いを受け入れ、そっくりさんに「綾波レイ」という新しい名前を授けます。

これは、そっくりさんにとって初めての「アイデンティティー」の獲得であり、一人の人格者として認知された瞬間でした。

シンジに名前を授けてもらうことで、そっくりさんは単なる「クローン」ではなく、アイデンティティを持った一人の「人間」となったのです。

そっくりさんと綾波レイの違い

そっくりさんと綾波レイは、容姿こそ似ていても別個の存在です。

そっくりさんと綾波レイは、容姿がそっくりである点を除けば、全く異なる個体です。

そっくりさんは、第3村での1週間の生活を通じて、感情や言語を学び、次第に「人間らしさ」を獲得していきました。例えば、村人との会話、赤ん坊の世話、農作業などの経験が、そっくりさんの感情の芽生えを促したと考えられます。

一方の綾波レイは、劇中を通して感情の起伏が乏しく、自我の獲得を模索する存在として描かれています。

このように、そっくりさんが「人間になる」過程をたどるのに対し、綾波レイは「人間である」こと自体に悩むのです。成長の過程の違いが、両者の最大の相違点といえるでしょう。

綾波 レイ そっくり さん総括

綾波レイのそっくりさんに関するポイント

・映画「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」に初登場
・ネルフが作った綾波レイのクローン「アヤナミレイ(仮称)」
・黒いプラグスーツを着用し、「黒レイ」とも呼ばれる
・第3新東京市から320km離れた第3村で生活
・村人との交流で徐々に人間らしさを獲得
・1週間に1回のLCL浸漬調整が生命維持に必要
・シンジに好意を持つ設定
・長期の初号機内生存でロングヘアーに
・シンジから「綾波レイ」の名前を授かる
・感情の獲得過程が綾波レイとの違い

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