「脇が甘い」の意味と使い方を相撲の由来から解説！

「脇が甘い」という言葉をよく耳にしますが、その意味や使い方をご存知でしょうか。実は「脇が甘い」は相撲の世界で使われている表現で、力士同士が四つに組んだ時に脇を締める力が弱いと相手に付け入るスキを与えてしまうことを意味します。しかし現在では、相撲以外の様々な場面でも「脇が甘い」という言葉が使われています。

例えばビジネスの場面では、部下の管理が甘かったり、他部署との連携がうまくいっていなかったりする状態を「脇が甘い」と表現することがあります。また、「脇が甘い」と「詰めが甘い」という言葉は似ていますが、意味は異なります。「脇が甘い」の反対語は「脇が堅い」で、英語では “have a weak defense” と表現されます。

本記事では、「脇が甘い」の意味や由来、使い方について詳しく解説します。また、ビジネスシーンでの「脇が甘い」リーダーの特徴や改善方法、女性リーダーが陥りがちな「脇が甘い」についても触れていきます。「脇が甘い」についてしっかりと理解し、適切に使いこなせるようになりましょう。

この記事のポイント

・「脇が甘い」の意味と由来を理解できる
・「脇が甘い」がビジネスやスポーツ、芸能界、政治の世界でどのように使われているかを知ることができる
・「脇が甘い」と言われないためのリーダーとしての心構えや具体的な改善策を学べる
・「脇が甘い」という評価を改善するには努力と時間が必要であることを理解できる

相撲用語「脇が甘い」の意味とは？由来や使い方を解説
ビジネスでの「脇が甘い」リーダーの特徴と改善方法

相撲用語「脇が甘い」の意味とは？由来や使い方を解説

「脇が甘い」は相撲で使われる表現

「脇が甘い」という言葉は、もともと相撲の世界で使われている表現です。
相撲では、力士同士が四つに組んで取組を行います。
このとき、脇を締める力が弱いと相手に付け入るスキを与えてしまうことから、「脇が甘い」と言われるようになりました。

相撲で脇を固める力が弱いと相手に付け込まれる

相撲で脇を固める力が弱いと、相手に有利な組み手を取られたり、はず押しを許してしまったりします。
つまり、脇を固める力が弱いと、相手に付け入るスキを与えることになるのです。
これが「脇が甘い」の由来であり、本来の意味になります。

「脇が甘い」は転じて守りが弱い様を意味する

「脇が甘い」は、本来は相撲用語ですが、転じて一般的にも使われるようになりました。
相撲以外の文脈で「脇が甘い」と言った場合は、守りが弱いことを意味します。
例えば、警備体制や防御態勢がしっかりしていないときに、「警備体制の脇が甘い」などと使われます。

相撲以外でも「脇が甘い」は使われる

前述の通り、「脇が甘い」は相撲以外でも使われます。
ビジネスの場面では、他社に顧客を奪われたり、自社のテリトリーを荒らされたりしたときに、上司から「脇が甘い」と言われることがあります。
また、不用意な発言で部下から非難される場合にも、この言葉が使われることがあるようです。

「詰めが甘い」と「脇が甘い」の意味の違いは？

「詰めが甘い」と「脇が甘い」は似た意味で使われることがありますが、厳密には意味が異なります。
「詰めが甘い」は、物事の仕上げや最終段階の処理が雑であることを意味します。
一方、「脇が甘い」は、相手に付け入るスキを与えていることを意味します。
つまり、「詰めが甘い」は主に自分自身の問題であるのに対し、「脇が甘い」は相手との関係性の問題だと言えます。

「脇が甘い」の英語表現は”have a weak defense”

「脇が甘い」を英語で表現すると、”have a weak defense”や”leave oneself open to attack”などになります。
“defense”は「防御」、”weak”は「弱い」という意味です。
また、”leave oneself open to attack”は、文字通り「攻撃に対して無防備である」という意味になります。

「脇が甘い」の反対語は「脇が堅い」

「脇が甘い」の反対語は、「脇が堅い（かたい）」です。
「脇が堅い」は、相撲で言えば、肘を脇腹に付けて相手の差し手やはずを防いでいる状態を指します。
つまり、脇が締まっていて、相手に付け入るスキを与えていない状態のことを意味します。

「脇が甘い」と同じ意味の類語とは？

「脇が甘い」と同じような意味を持つ言葉には、「油断がある」「スキがある」「隙がある」などがあります。
これらの言葉は、いずれも相手に付け入る隙を与えている状態を表しています。
ただし、「脇が甘い」はもともと相撲用語であるのに対し、これらの類語は一般的な表現であるという違いがあります。

ビジネスでの「脇が甘い」リーダーの特徴と改善方法

ビジネスでよく言われる「脇が甘い」の意味

ビジネスの場面でよく言われる「脇が甘い」は、リーダーとしての守備範囲に抜けがあることを意味します。
具体的には、部下の管理が甘かったり、他部署との連携がうまくいっていなかったりする状態を指します。
「脇が甘い」リーダーは、部下から見ると頼りないボスに映ります。

「脇が甘い」リーダーは部下から好かれたがる傾向がある

「脇が甘い」リーダーの特徴の一つに、部下から好かれたがる傾向があります。
部下と一緒になって考え、行動し、付き合うことを心がけるあまり、リーダーとしての役割を果たせなくなってしまうのです。
その結果、部下からは好かれるかもしれませんが、組織としてのパフォーマンスは下がってしまいます。

部下との適度な距離感が「脇が甘い」リーダーに必要
「脇が甘い」リーダーが陥りがちな過ちを避けるには、部下との適度な距離感が必要です。
部下とフランクに接しつつも、リーダーとしての威厳は保たなければなりません。
丸山ゆ利絵氏は著書『「一流の存在感」がある人の気づかいのルール』の中で、一流のリーダーはいつもと変わらぬ丁寧な態度を崩さないと述べています。

言葉遣いが雑なのも「脇が甘い」リーダーの特徴

「脇が甘い」リーダーのもう一つの特徴は、言葉遣いが雑なことです。
部下に対して不用意な発言をしたり、他部署の人に配慮に欠ける言動を取ったりすることで、信頼を失ってしまいます。
リーダーとして自覚を持ち、言葉遣いには細心の注意を払う必要があります。

「脇が甘い」と言われないための具体的な改善策

「脇が甘い」と言われないためには、以下のような具体的な改善策が有効です。

部下との適度な距離感を保つ
言葉遣いに気を付ける
他部署との連携を密にする
自分の守備範囲を明確にする
部下の状況を常に把握する
これらを実践することで、「脇が甘い」リーダーから脱却することができるでしょう。

「脇が甘い」を克服して出世するには時間が必要
「脇が甘い」リーダーが一朝一夕に改善するのは難しいでしょう。
なぜなら、「脇が甘い」という評価は、長年の行動パターンの積み重ねによって形成されるためです。
一度付いてしまったレッテルを剥がすには、相当な努力と時間が必要となります。
ただし、諦める必要はありません。
地道に改善策を実践し、周囲の信頼を勝ち取っていけば、必ず結果は付いてくるはずです。

「脇が甘い」は女性リーダーにも言えること

「脇が甘い」は男性リーダーだけの問題ではありません。
実は、女性リーダーにも同じことが言えるのです。
女性リーダーの場合、部下との関係性を重視するあまり、「脇が甘く」なってしまうケースがあります。
特に、感情的なアプローチを取りがちな女性リーダーは、この点に注意が必要です。
男女問わず、リーダーとして「脇を固める」ことが求められているのです。

スポーツの世界でも「脇が甘い」は使われる

相撲以外のスポーツの世界でも、「脇が甘い」という言葉が使われることがあります。
例えば、サッカーで守備の隙を突かれて失点した場合、「ディフェンスの脇が甘かった」と表現されます。
また、ボクシングで防御の隙を突かれてダウンを喫した場合も、「ガードの脇が甘かった」と言われることがあります。
つまり、スポーツ全般において、「脇が甘い」とは守備や防御の隙を意味する言葉として使われているのです。

ギャンブルの世界でも「脇が甘い」は通用する

ギャンブルの世界でも、「脇が甘い」という言葉が使われます。
例えば、ポーカーで自分の手札を読まれて負けた場合、「ブラフの脇が甘かった」と表現されることがあります。
また、競馬で自分の予想が外れた場合、「情報収集の脇が甘かった」と言われることもあります。
つまり、ギャンブルの世界では、「脇が甘い」とは自分の戦略や情報収集に隙があることを意味する言葉として使われているのです。

芸能界でも「脇が甘い」と言われることがある

芸能界でも、「脇が甘い」という言葉が使われることがあります。
例えば、スキャンダルを起こした芸能人に対して、「プライベートの管理の脇が甘かった」と表現されることがあります。
また、演技力が不足している俳優に対して、「役作りの脇が甘い」と言われることもあります。
つまり、芸能界では、「脇が甘い」とはプライベートの管理や仕事への取り組み方に隙があることを意味する言葉として使われているのです。

政治の世界でも「脇が甘い」と評されることがある

政治の世界でも、「脇が甘い」という言葉が使われることがあります。
例えば、不祥事を起こした政治家に対して、「コンプライアンス意識の脇が甘かった」と表現されることがあります。
また、選挙戦略がうまくいかなかった政党に対して、「選挙対策の脇が甘かった」と言われることもあります。
つまり、政治の世界では、「脇が甘い」とはコンプライアンス意識や選挙対策に隙があることを意味する言葉として使われているのです。

脇が甘いの総括

・「脇が甘い」は相撲用語で、力士同士が四つに組んだ時に脇を締める力が弱いと相手に付け入るスキを与えてしまうことを意味する
・相撲以外でも「脇が甘い」は使われ、守りが弱いことを意味する
・「詰めが甘い」は物事の仕上げや最終段階の処理が雑であることを意味し、「脇が甘い」とは意味が異なる
・「脇が甘い」の反対語は「脇が堅い」で、相手に付け入るスキを与えていない状態を指す
・ビジネスでは、部下の管理が甘かったり、他部署との連携がうまくいっていなかったりする状態を「脇が甘い」と表現する
・「脇が甘い」リーダーは部下から好かれたがる傾向があり、部下との適度な距離感が必要である
・スポーツ、ギャンブル、芸能界、政治の世界でも「脇が甘い」という言葉が使われる
・「脇が甘い」と言われないためには、部下との適度な距離感を保ち、言葉遣いに気を付け、他部署との連携を密にするなどの改善策が有効である
・「脇が甘い」という評価は長年の行動パターンの積み重ねによって形成されるため、改善には相当な努力と時間が必要である
・男女問わず、リーダーとして「脇を固める」ことが求められている

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