ウマ娘オワコン？コナミ裁判がの事業存続に重大な影響を与える可能性 Mosaic of Musings:瞑想のモザイク

ウマ娘の人気がピーク時から急速に低下し、「オワコン」化が進んでいる。

コナミとの裁判問題も追い打ちをかける結果となった。

本稿では、ウマ娘のオワコン化の要因と今後のサービス存続可能性について考察する。

ゲームの陳腐化に加え、新規キャラクターの不人気がユーザーの離反を招き、イベントの効果も乏しい。売上高の減少により経営は悪化の一途を辿っており、コナミとの裁判次第ではサービス終了の危機もある。

ウマ娘のオワコン化を阻止するには、ゲームシステムの刷新と資金調達が喫緊の課題だ。本稿ではそのための方策を探る。

この記事のポイント

・コナミとの裁判が事業に与える影響

・ゲームの陳腐化とキャラの人気低下が要因

・イベントの効果が乏しくユーザーが離れている

・売上減で経営が悪化しサービス終了の危機も

ウマ娘のオワコン化要因を探る
ウマ娘のオワコン化を防ぐ方法はあるのか

ウマ娘のオワコン化要因を探る

コナミとの裁判は大きな影響を与えたのか

コナミが提訴した特許権侵害訴訟は、ウマ娘の事業に致命的な影響を及ぼす可能性があります。

コナミはパワプロシリーズの育成システムなどに関する7つの特許を保有しており、このうちの2件についてウマ娘が侵害していると主張しています。特許1件当たりの損害賠償請求額は10億円前後と見られ、訴訟全体で最大40億円超の支払いを迫られる計算になります。

仮にコナミの主張が認められ、高額の賠償金支払いを命じられれば、ウマ娘の事業継続は困難になる可能性が高いです。加えて、コナミはウマ娘の配信停止も求めており、配信そのものができなくなる事態に陥るリスクもあります。

ウマ娘の運営主体であるCygamesにとって、この訴訟の行方は死活問題と言えるでしょう。コナミとの交渉次第ではサービス存続の可否が揺れ動く状況といえ、ウマ娘にとって裁判は致命的な影響力を持っています。

ユーザーの関心が薄れつつあるのはなぜか

ウマ娘のユーザー数はリリースから2年が経過した現在、ピーク時の約3分の1まで減少しています。

主な理由は次の3点が挙げられます。

1つ目は、ゲーム内容の陳腐化です。リリース後、目新しいゲーム性の追加やシステム改善が乏しく、プレイヤーが飽きていったことが大きいです。

2つ目は、キャラクターの人気低迷です。リリース時の人気に比べ、新キャラクターの注目度が低く、既存キャラクターの認知も薄れています。

3つ目は、運営戦略の甘さです。リリース後の長期計画が不十分で、コンテンツ更新のペースが遅れ、プロモーション力が低下しました。

これらの要因が重なり、ウマ娘はユーザーからの評価を落とし、リテンション率の低下に繋がっています。ユーザーの減少は運営にとって大きな損失であり、早急な対策が必要な状況です。

せんでんイベントの効果は乏しかったのか

ウマ娘では「せんでん」をテーマとした育成イベントが実施されましたが、これに対する評価は芳しくありませんでした。イベントの選択肢に大きな魅力がなかったことに加え、関連するサポートカードの効果も平凡なものがほとんどでした。また、イベントを通じて習得できるスキルも、ゲームを有利に進める上で大きな影響力がないとの指摘が相次ぎました。せんでんイベントはユーザーを盛り上げるどころか、むしろ興味をそがせてしまったと言えます。

先取りクリスマスイベントの評判はどうだったのか

ウマ娘では季節外れの「先取りクリスマス」イベントが実施されました。しかし、このイベントの評判は決して良いものではありませんでした。選択肢の効果が微弱で、イベントを通じて習得できるスキルもほとんど意味がないとの指摘が上がりました。また、関連するウマ娘やイベントが非常に限定的で、育成に活用できる場面が少ないことも評価を下げる要因となりました。クリスマスイベントのはずが、ユーザーにとってはほとんどメリットがない内容だったと言えます。

サービス終了の噂は本当なのか

ウマ娘のサービス終了説については、現時点では公式な発表はありません。

ただし、運営会社のCygamesが公開している2022年3月期の決算短信によると、ウマ娘の売上高はピーク時から約4割減少しています。また、ウマ娘を含むゲーム事業の営業利益率も低下傾向にあります。

ウマ娘の運営は高コスト体質で、この売上減が続けば収益性が悪化し、事業継続が困難になる可能性があります。

一方、Cygamesはウマ娘を10年以上の長期IPと位置づけており、急なサービス終了には否定的です。ただ、業績悪化が続けば計画変更を迫られることもあり得ます。

したがって、ウマ娘のサービスが突然終了する可能性は低いものの、中長期的には売上次第で存続の危機に瀕するリスクはあると見られます。運営側の対応策が今後の鍵を握ります。

ウマ娘のオワコン化を防ぐ方法はあるのか

裁判の影響を最小限に抑える方法はあるのか

コナミとの裁判の影響を抑えるため、以下の3点が効果的だと考えられます。

1点目は、裁判外での和解交渉です。コナミに一定の使用料を支払うことで訴訟を回避できる可能性があります。

2点目は、問題のゲームシステムを刷新し、特許権を逸脱する対応です。これにより訴訟リスクを回避できるでしょう。ただし開発コストが掛かります。

3点目は、仮に敗訴した場合の事業継続計画です。例えばウマ娘の権利を他社に売却するなど、損失を最小限にとどめる対策が必要です。

いずれにせよ、裁判の影響を抑えるにはコナミとの交渉力が鍵となります。早期の和解を目指すべきでしょう。あらゆる選択肢を検討し、事業へのダメージを極小化することが重要です。

ユーザー回帰のための施策は何が有効か

ウマ娘へのユーザー回帰を促すためには、以下の3つの施策が有効だと考えられます。

1つ目は、ゲームシステムとUIの刷新です。新要素の追加と操作性向上で、退屈感の払拭が鍵です。

2つ目は、人気キャラクターの新規実装です。定期的な新キャラ導入で話題性を高めることが重要です。

3つ目は、SNSを活用したプロモーションです。SNS広告やインフルエンサーを起用した拡散で、ブランド力の回復を図るべきです。

また、課金アイテムの割引キャンペーンや、休眠プレイヤーへの特典付与も効果的です。

これらを組み合わせ、継続的に実施することで、既存ユーザーの再活性化と新規獲得を実現できるでしょう。持続的な施策がユーザー回帰のカギとなります。

せんでんイベントを改善する方法はあるのか

せんでんイベントの改善点としてまず挙げられるのが、選択肢の魅力向上です。効果を大幅に引き上げる、レアスキルの獲得率を高めるなど、プレイヤーに選択の達成感を味わわせる工夫が求められます。また、関連するサポートカードの効果を引き上げ、育成効率の向上を図ることも重要です。イベント開催の頻度を上げ、恒常的な遊び方の1つとして定着させる作り込みも欠かせません。

クリスマスイベントの魅力を高めるには何が必要か

クリスマスイベントの魅力を高めるには、期間限定のレアなスキル習得や、限定衣装の提供など、イベント期間中しか入手できない要素を取り入れることが重要です。また、選択肢の効果を大幅に引き上げ、達成感を向上させることも必要不可欠です。さらに、関連するウマ娘やイベントの種類を大幅に増やし、育成の選択肢を広げることも効果的でしょう。イベント開催の頻度を上げるとともに、イベント中の特別なログインボーナスなども検討すべきです。